瞬間接着剤の成分でよくある「シアノアクリレート」
本当に安全なものなの?毒性はないの??
・手に付いて大丈夫なものなの?
・本当に安全なもの?
「瞬間接着剤の成分」についての説明・解説になります!
瞬間接着剤を使用するとき、「本当に安全なのかな?」と思うことがあると思います。
手に付いたりする可能性もあるし、手に付いちゃうと剥がれないし・・・。
そこで、瞬間接着剤の主成分として知られている
「シアノアクリレート」の安全性、毒性を化学者目線で、
できる限りわかりやすくお伝えしようと思います。
難しい言葉は使用しません。ご安心してお読みください。
瞬間接着剤を安全に使えるようになろう!
このページでは、以下のような順番で記載いたします。
お時間なければ、興味のある所だけ読んでください。
・瞬間接着剤の成分「シアノアクリレート」って?
・シアノアクリレート(2-シアノアクリル酸エチル)の安全性は?
・手に付いた時の対処法について
の3つに関してお話したいと思います。
瞬間接着剤の成分「シアノアクリレート」って?
瞬間接着剤がすぐに固まるための成分として使用されている化学物質になります。
例えば、アロンアルファの速効多用途にも以下に記載があります。
アロンアルファ 速効多用途・・・成分:シアノアクリレート(90%以上)
他の瞬間接着剤もほぼ同様に絶対書いてあります。瞬間接着剤にはこれが必要なので。
では、なぜこんなものが入っているのでしょうか。
シアノアクリレートが必要な理由
瞬間接着剤のいいところは「すぐに固まる」というところですよね?
シアノアクリレートと呼ばれるものは、空気中の水分とかとても素早く反応する化学物質になります。
つまり、すぐに固くなるのは、このシアノアクリレートがほかの物に代わっているからということです。
瞬間接着剤以外の接着剤だと、すぐ固まるのを嫌うため他の物質を使っています。
つまり、すぐに固まるためには、このシアノアクリレートを使うしかないわけですね。
瞬間接着剤の成分をちゃんと確認してみると・・・
ちなみに、化学物質を販売する場合はSafety Data Sheet(SDS)と呼ばれる
「この物には、こんな危険な化学物質が入っていますよ!気を付けてくださいね!!」
というものを出さないといけません。
アロンアルファのSDSを見たところ「2-シアノアクリル酸エチル」と書いてありました。
ちなみに、ほかの瞬間接着剤も確認した限り、この化学物質が入っているようです。
あれ、シアノアクリレートじゃない。。。いえ、シアノアクリレートの一種です。
といってもわかりにくいと思いますので、わかりやすく「時計」に例えると、
シアノアクリレート・・・時計(時計というジャンル)
2-シアノアクリル酸エチル・・・壁掛け時計(時計の中の具体的な種類)
つまり、シアノアクリレートのとある一種類が2-シアノアクリル酸エチルということです。
この毒性を確認することで、安全に使う方法がわかるというわけですね!!
シアノアクリレート(2-シアノアクリル酸エチル)の安全性は?
瞬間接着剤に入っているものが2-シアノアクリル酸エチルとわかったので、
2-シアノアクリル酸エチルとアロンアルファ(速効多用途)のSDSから、ダメなことを抜粋すると、、、
①目に入れる
②口に入れない(吸わない)
③手で触らない(皮膚につけない)
①、②について:2-シアノアクリル酸エチルSDSより
・目に入れると刺激がある上、一時的に目を傷める可能性があります。
⇒すぐに大量の水で流し続けましょう。
・口に入れた場合、気道刺激性(のどを痛める)があります。
⇒口に入った場合は水で口を洗いましょう。
揮発分を大量に吸い込んでしまった場合は、外の新鮮な空気を吸いましょう。
③について:アロンアルファ(速効多用途より)SDSより
・アレルギー皮膚炎を起こす可能性があります。
⇒大量の水と石鹸で洗いましょう(ぬるま湯でも可)。
どの場合においても、症状が改善されない場合は必ずすぐに病院に行きましょう。
接着剤も化学物質であるため、危険性・毒性はあります。
使い方を間違わず、危険性を理解したうえで使用することでとても便利なものとして使用できるので、
是非上記に関しては忘れずに使うようにしてください!!

どうしましょう!うわーん!水!水どこ!!
ぬるま湯でゆっくりもみほぐすのじゃ!!
ゆっくりもみほぐしながら・・・
時間はかかりましたけど、ちゃんと取れました!!
落ち着いて、ぬるま湯を用意してもみほぐしながら取ってください。
急に剥がすのは絶対ダメです!皮膚ごと取ってしまうので。。。
化学物質であることには間違いないですが、ちゃんと使用方法を理解して使うことで安全に使うことができます。
このページのことをちょっとでも覚えていただいて、瞬間接着剤を使っていただければ、
とても化学者としてもうれしいです。ここまでちゃんと読んでくださいましてありがとうございました!